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題名:野田茂木家家紋の記事 名前:呑舟
2017/12/05(Tue) 04:08 No.269 


〈醸 家銘 々伝 〉
山梨県 ・勝沼町
長野町・ 小諸市
マ ン ズ ワ イ ン
茂木一族の総本家である茂木七 左衡門家 は家紋 に蔓 柏
をいただ き,遠 祖は源頼光 の子孫 美濃土岐 の一族 で,寛
永 年代(1624〜1643)野 田の地 に留 ま り,茂 木家 を興 こ
した と伝え られてい る。爾来,現 十二代 茂木七 左衛門 マ
ンズワイ ン株 式会社 社長迄,綿 々と家系 が受 け継 がれ て
来 てい る。茂木家の家憲に 「徳は本な り,財 は末 な り,
本 未忘 る々勿かれ」 とあ り今 日で も誠 に厳 格に守 られ て
いる。
茂木家の始祖は寛文2年(1662)味 噌 の醸造 を始め,
さらに明和3年,醤 油の醸造を開始,後 に大正6年,一
族 八家の合同を経 て野田醤油株 式会社へ と発展,キ ッコ ーマ ン今 日の基礎が出来上が ったのである。昭和35年
のある 日,時 の常務取 締役,茂 木七衡 門をかこみ一 「日
本 に 経 済力がつけば 遠か らず 世界 の酒が 押 し寄せ て く
る。キ ッコーマ ンの醸造技 術を生か し正統 派の ワイ ンを
作 っておかねばな らないであろ う……」 と。 これが 当時
「しょうゆ」 を主軸 に経営 の多角化 を推進 して いた キ ッ
コーマ ンの経 営に大 きく寄 与出来る との確信を得 て,直
ちに技術 者を海 外に派遣,一 方 国内に於 いても葡 萄栽培,
醸 造の適地 の調査が進 め られ,気 象,土 壌等各分野 の調
査,研 究が続 け られ た。
昭和37年10月 「日本 の風土か ら日本 の ワイ ンを」
とい う信 条の下,マ ンズ ワイ ン株 式会社が設立 され,山
梨県勝沼町に拠点を定め ワインづ く りに着 手,39年10
月,東 京 オ リンピックの開催 を記念 し,発 売 に踏み切 っ
た。
マ ンズワイ ンの 「マ ンズ」 とは旧約聖書 の出 エジプ ト
記 第16章 にある 「聖糧」一 マナー(MANNE)"天 か ら
恵 まれた糧"と い う 意味 の ラ テ ン語 と キ ッコーマ ン
(KIKKOMAN)の マンに由来 してい る。
41年 にはマ ンズ ワイ ンの品質 を世界 に 問 うべ くブタ
ペス トで開催 された国際 ワイ ンコンクールに出品,世 界
の銘醸 ワイ ンに伍 してわが国初 の金賞 を受賞。
42年,「 甲州 葡萄か らは並 酒 しか 出来 ない」 とい う従
来の常識に挑戦,優 良酵母の撰択,密 閉型 グラスライニ
ングタンクに よる低 温発酵,還 元的熟成 などの独 自の醸
造 法の開発に より,シ ル クロー ドを経 て仏教 と共 に伝わ
り,日 本の風 土に生 き続 けてきた 甲州葡萄 の繊細 で軽や
か な特質を引 き出 し,坂 口謹一郎先生か ら評価をいただ
いた 「マンズ 甲州1967」 に 結晶 させる ことが出来 た。
43年,山 梨市万 力山に実験農場 「万寿農場 」を開設 。
45年 「日本万 国博覧会」に キ ッコーマ ン グ ル ー プ
は「水中 レス トラン」を設営,マ ンズワイ ンは 和牛 ステ ーキと しょう油の風味 とともに内外の御客様 に好評 を博
した。
46年,日 本での醸造専用葡 萄 の 栽培について国と県
の要請を受け,か ね て調査中 の善光寺葡萄を長野県千 曲
川流域で,ま た撰抜 された欧州系葡萄を福島県南会 津で
契約栽培を開始 した。
また この年 万寿農場 で貴腐葡萄 が収穫 され話題をさら
った。
さらに47年0.1.V.主 催 の国際 ワイ ンコン クールで
金賞受賞,品 質の高 さを証 明 した。
翌48年 には善光寺葡萄 の栽培地を背景 に小諸 ワイナ
リーを創設,こ こで 醸造 さ れ た 「マ ンズ ・ヴィンテー
ジ ・善光寺」 は国際 ワイ ンコ ンクールで金賞 を受け ると
共 に,ボ ル ドー大学のP.リ ベロー ・ガイヨ ン教授か ら
〈フ ィネス〉 と評価 を うけ ることとな った。
53年,風 土 の ワイ ンの集大成 「マ ンズ ・ハーベス ト」
を発売。
そ して57年,長 年 に亘 る研究成果の一端 として葡萄
のウイル ス ・フリー化 について国際植物組織培養会議に
発表,新 品種,「 シ ャル ドネ ・ドウ ・コライユ」 を 誕 生
させた。
茂木七左衛 門社長 は戦後わが国 ワイン業の発展 の基礎
を創 り,今 日の ワイ ン ・ブームを招来 し,業 界に貢献 し
た一人に数え られ よ う。(飯 田祐弘記 ・禁転載)
第78巻 第12号


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